『鎧を着た釣り人』
2007年 07月 24日
7月22日、カリカット。
後一歩で白い虎の情報が入ってくる。
だが、その条件となる依頼というのが酷い話で、何でも人食い虎を退治してくれという話だった。
ロクサーヌがいくら腕が立つといっても、人食い虎が相手では分が悪い。
ドゥルシネアが加わっても危ない。
悲しいかな、私が入ってもさほど変わらない……。
私の船は乗組員14人・・・正直、そんな人の肉の味を覚えた大型の肉食獣の相手はごめん被りたい。
そんな時である・・・近海にいるT-Star氏から着ていた鎧が壊れたので、新しいものの発掘を頼みたいという話が舞い込んできた。
………飛んで火にいる夏の虫とはこのことだ。
T氏はロクサーヌよりも腕が立つ。
船員もガレアスなので100人以上。
虎退治にこれ以上心強い味方はいない。
…だが、依頼の危険さを悟られていけない。
俺は何気ない風を装ってT氏に、ついでに虎を見に行かないか、そう持ちかけた……。
T氏は無邪気に笑って、虎とは面白い、そう言った。
しめしめだ………。
そして…
あっけなく虎退治は終わった。
あまりにあっけなく、完全武装のウチの船員はあっけにとられている。
ホルムズでもらってきた毒薬が良く効いたおかげで、全く被害はない。
…これならウチの船員どころか、俺一人でも十分けりがついた…。
…………とりあえず、向こうで物珍しそうに虎の顔をのぞき込んでいる男の依頼をこなそう…どうやらこっちの方が大変そうだ。
彼の依頼はデメトリオスの鎧の発掘。
何でもアデン付近に埋まっているという話なのだが…
悪いことに、ちょうど変装用の服が破れてしまい、アデンに入れ無いのではないか、というところからまずつまづいた。
運良くちょうど居合わせたイングウェイ氏に服を一着だけ借りる事が出来、一路アデンへ。
…だが、アデンについてみると様子がおかしい…。
いつものようなオスマン役人の厳しい検査がない。
普段の服で港に上がり放題だ。
よく見ればフランスの旗が翻っている。
………そう、いつの間にかアデンはフランスの同盟港になっていた。
フランスの勢力が伸びることを快く思わないヴェネチア人もいるだろうが、密輸商の私には関係のない話だ。
むしろ、良くやってくれたと拍手したい気持ちでいっぱいだ。
が、入港して、まずやったのが、二人しておそろいの服を買うこと。
………とりあえず、必要不必要は別にして、雰囲気のある服装は心がけたいところだ。
…情報を集めてみると、どうも発掘地点はホルムズらしく、二人して粛々と砂漠に向かい、穴を掘った。
…………鎧は無事に見つかったのだが、しかし、海事に使うのだろうか………そう思って、彼の方を見たところ…
釣り師?
………さっきから船はガレアスだったような………船員も100人乗っていたはず……。
やはり…まさか、この船で釣りの訓練をしていたのか………。
まさかと思って聞いてみると、さらに鎧を付けたまま釣りをしていたらしい。
こ、この男………
<ルール33『釣りは思いのままの姿で楽しむべし。』>
~追記。
先月、この記録で、ある女性の姿について問い合わせがあったり、まだ見つけられてないんだかわいそう、等言う怪情報が飛んだりしたことがあった。
実はその時、私も記録をどこかにやってしまって、探し回ったのだが…。
このたびその時の記録が見つかった。
当時の記憶のある方は、思い出して、ああそんなこともあったな、と懐かしんでもらえればイイかな、と思う。
我ながら、良くできたと自画自賛だ。
後一歩で白い虎の情報が入ってくる。
だが、その条件となる依頼というのが酷い話で、何でも人食い虎を退治してくれという話だった。
ロクサーヌがいくら腕が立つといっても、人食い虎が相手では分が悪い。
ドゥルシネアが加わっても危ない。
悲しいかな、私が入ってもさほど変わらない……。
私の船は乗組員14人・・・正直、そんな人の肉の味を覚えた大型の肉食獣の相手はごめん被りたい。
そんな時である・・・近海にいるT-Star氏から着ていた鎧が壊れたので、新しいものの発掘を頼みたいという話が舞い込んできた。
………飛んで火にいる夏の虫とはこのことだ。
T氏はロクサーヌよりも腕が立つ。
船員もガレアスなので100人以上。
虎退治にこれ以上心強い味方はいない。
…だが、依頼の危険さを悟られていけない。
俺は何気ない風を装ってT氏に、ついでに虎を見に行かないか、そう持ちかけた……。
T氏は無邪気に笑って、虎とは面白い、そう言った。
しめしめだ………。
そして…
あっけなく虎退治は終わった。
あまりにあっけなく、完全武装のウチの船員はあっけにとられている。
ホルムズでもらってきた毒薬が良く効いたおかげで、全く被害はない。
…これならウチの船員どころか、俺一人でも十分けりがついた…。
…………とりあえず、向こうで物珍しそうに虎の顔をのぞき込んでいる男の依頼をこなそう…どうやらこっちの方が大変そうだ。
彼の依頼はデメトリオスの鎧の発掘。
何でもアデン付近に埋まっているという話なのだが…
悪いことに、ちょうど変装用の服が破れてしまい、アデンに入れ無いのではないか、というところからまずつまづいた。
運良くちょうど居合わせたイングウェイ氏に服を一着だけ借りる事が出来、一路アデンへ。
…だが、アデンについてみると様子がおかしい…。
いつものようなオスマン役人の厳しい検査がない。
普段の服で港に上がり放題だ。
よく見ればフランスの旗が翻っている。
………そう、いつの間にかアデンはフランスの同盟港になっていた。
フランスの勢力が伸びることを快く思わないヴェネチア人もいるだろうが、密輸商の私には関係のない話だ。
むしろ、良くやってくれたと拍手したい気持ちでいっぱいだ。
が、入港して、まずやったのが、二人しておそろいの服を買うこと。
………とりあえず、必要不必要は別にして、雰囲気のある服装は心がけたいところだ。
…情報を集めてみると、どうも発掘地点はホルムズらしく、二人して粛々と砂漠に向かい、穴を掘った。
…………鎧は無事に見つかったのだが、しかし、海事に使うのだろうか………そう思って、彼の方を見たところ…
釣り師?
………さっきから船はガレアスだったような………船員も100人乗っていたはず……。
やはり…まさか、この船で釣りの訓練をしていたのか………。
まさかと思って聞いてみると、さらに鎧を付けたまま釣りをしていたらしい。
こ、この男………
<ルール33『釣りは思いのままの姿で楽しむべし。』>
~追記。
先月、この記録で、ある女性の姿について問い合わせがあったり、まだ見つけられてないんだかわいそう、等言う怪情報が飛んだりしたことがあった。
実はその時、私も記録をどこかにやってしまって、探し回ったのだが…。
このたびその時の記録が見つかった。
当時の記憶のある方は、思い出して、ああそんなこともあったな、と懐かしんでもらえればイイかな、と思う。
我ながら、良くできたと自画自賛だ。
by Nijyuurou
| 2007-07-24 21:16
| 依頼記録