大航海時代online Boreasサーバー  マルコの航海日誌


by Nijyuurou
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<   2008年 03月 ( 8 )   > この月の画像一覧

『霧の街の女王』

 前略、御母様。
 そちらはお変わりないでしょうか。

 私は、いつも通り、元気にしています。

先日書きましたように、今はロンドンです。
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 ロンドンは大きな街なのですが、不思議と静かな感じの街です。
 
 他の国の首都がどちらかというと明るい(ヴェネツィアのあの独特の空気は別として)、にぎやかな都市なのに比べ、ロンドンは本当に静かな街なのです。
 
 街の人の数は少なくないのですが、歩く人々は皆何となく無口で、急ぎ足の様な感じがします。
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 しかも、街がテムズ川の河口に位置しているためか、うっすらと立ちこめた霧が街を包み込む日も多く、それがまた、この街を静かにしている原因なのかもしれません。
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 とは言っても、この国はヴェネチア共和国のように退廃と諦観のなかで斜陽の時を迎えようとしている国ではありません。
 このイングランドは古くローマ…ブリタニアと呼ばれていたころから、十字軍リチャード獅子心王の頃を歴て、百年戦争、薔薇戦争と、近隣諸国…特にフランスとの激しい戦いをものともせず栄えてきた国。
 戦上手のお国柄…常に前進を続ける国なのです。
 国と国との戦いが、海を中心としたものとなりつつある今も、それは変わりません。
 
 確かに、航海技術や航路確立の分野においてはポルトガルに二歩も三歩も先んじられていますし、イスパニアほど強力に制海権を維持している訳ではありません。
 しかし、それでもこの国は着実に力をつけ、新大陸の北側部分に植民地を建設したり、北回り航路の探検などに積極的に挑み、成果を上げているのです。
 特に、海軍については格別に力を注いでいるようで、今やこの国の海軍は、イスパニアのあの無敵艦隊を越えるものではないかという意見もあるようです。

 もしかすると、いずれイスパニアとイギリスの艦隊が正面から戦い雌雄を決する日が来るかもしれません。
 ひょっとすると、今度はイングランドが七つの海の覇者となるかもしれないのです。


 …さて、面白いのは、今この国を引っ張り、強国へと導いている、その先導者です。

 何と、この国の今の国王は、女王様だというのです。

 エリザベス陛下と言うその女王様は物凄い辣腕で、諸国を相手に渡り合っており、『良き女王エリザベス』とまで言われていいます。
 陛下は、若い頃大変苦労されたそうで、御母様は父親…先の国王ヘンリー8世陛下に処刑され、ご自身もお姉様に当たるかの『血まみれメアリー』によってロンドン塔に幽閉され、不安な日々を過ごされたこともあるそうです。
 そういう方だからこそ、けして大国とは言えないこのイングランドを率いて、強大な諸国と戦っていけるのかもしれません。

 強力な指導者と、強力な海軍力を持つ、イングランド。
 薄く垂れ込める霧の向こう、この国はどこを目指しているのでしょうか。
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 商人としては、どちらが勝者となるか良く見極めて、損を出さないよう、上手く立ち回るべきでしょう。

 時代の波に、私の船が飲まれてしまわないように。
 
 …ともかく、一日も早く、立派な商人になれるように頑張っています。
 辛いこともありますが、私は元気です。
 心配しないでください。

 かしこ。
                    
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by Nijyuurou | 2008-03-22 02:00

『驚きました。』

 前略、御母様。
 そちらはお変わりないでしょうか。

 私は、いつも通り、元気にしています。

 ロンドンの街で、驚くことがありました。

 マミコという、綺麗な女の人に突然声を掛けられたのです。
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 広場の食堂でご飯を食べていた時、後ろから声を掛けられたので、驚いてジャガイモが喉につまり掛けました。
 見たことのない人だったので、何だろうと思ったのですが、何と、お兄様の書いたものを見たというのです。
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 私に家を譲って飛び出した御兄様の噂は、時折耳にしていました。

 何でも、お尋ね者の密輸商だとか、冒険家をしているとか、またケンジュツをしているとか………。
 その中で、文筆業のようなことをしている、と言う話は聞いたのですが………。
 いずれにしても、まだまともに商売もせず、フラフラと借金をしたりして、やくざな生活をしているようです。
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 何とかみつけだして、家に戻ってもらった方が良いのでは……そう思います。
 御母様、私が何とかしますので、安心してください。

 ……ともかく、御兄様のことは置いておいて、新しいお友達が出来たのは、本当に嬉しいことです。

 マミコさんも、どうやら商人のようです。

 商人同士、ライバル、と言う面もあるのは確かで、ちょっと牽制したりもしますけれど、
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 それでも、同じ仕事をしているもの同士、
 
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 考えていることはにていると思いますし、
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 仲良くできたら良いな、と思います。
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 商人ですもの。

 あの、ハンザ同盟も、こんな風に、仲良くできたら良いな、と言う気持ちから、どんどん大きくなっていったのかもしれませんね。 

…ともかく、一日も早く、立派な商人になれるように頑張っています。
 辛いこともありますが、私は元気です。
 心配しないでください。

 かしこ。
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by Nijyuurou | 2008-03-18 23:13

『北へと戻りました』

 前略、御母様。
 そちらはお変わりないでしょうか。

私は、いつものように元気です。

 ベイルートから、再び北へ……今、ハンブルグに来ています。

 工芸もようやく一段落付きましたので、次は鋳造の練習をしてみようかと思い、鋳造業で有名なこの港に来ることにしたのです。

 港を入ってみると、北海特有のおしゃれな町並みで、とても鍛冶屋さんの集まるような街には見えません。
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 ところが、交易所の側まで行くと、
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 一種独特の熱気が満ちていました。
 ここにいる人はおそらく、多くが鋳造の練習をしにやってきた人なのです。
 交易所だけ見ると、もしかしたらリスボンよりも盛んな取引が行われているかもしれません。
 ちょっと圧倒されてしまいました。

 熱に浮かされたようになって、食事でも取ろうと思い、酒場の方まで入ってみると……
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 ここも人が一杯。
 鋳造で疲れた体をいやしているのでしょう……この、酒場の繁盛している様子も、この街ならではだと思いました。
 
 この酒場、飲ませてくれるのはビールがほとんどで、食べるものはソーセージかジャガイモくらいですが、それで十分満足が出来るのが不思議です。
 長く逗留する港に、こういうちょっと良い店があるというのは、大事かもしれませんね。

 しばらくは、このハンブルグで鋳造の日々が続きます。
 鋳造しては、
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 ちょっと街から離れて、また戻ってくる……そういう日々が続くのです。

 ………やっぱり、生産技術の訓練は、大変ですね………。 
 
…ともかく、一日も早く、立派な商人になれるように頑張っています。
 辛いこともありますが、私は元気です。
 心配しないでください。

 かしこ。
                    
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by Nijyuurou | 2008-03-11 23:14

『北へと戻りました』

 前略、御母様。
 そちらはお変わりないでしょうか。

私は、いつものように元気です。

 ベイルートから、再び北へ……今、ハンブルグに来ています。

 工芸もようやく一段落付きましたので、次は鋳造の練習をしてみようかと思い、鋳造業で有名なこの港に来ることにしたのです。

 港を入ってみると、北海特有のおしゃれな町並みで、とても鍛冶屋さんの集まるような街には見えません。
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 ところが、交易所の側まで行くと、
c0124516_231347.jpg

 一種独特の熱気が満ちていました。
 ここにいる人はおそらく、多くが鋳造の練習をしにやってきた人なのです。
 交易所だけ見ると、もしかしたらリスボンよりも盛んな取引が行われているかもしれません。
 ちょっと圧倒されてしまいました。

 熱に浮かされたようになって、食事でも取ろうと思い、酒場の方まで入ってみると……
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 ここも人が一杯。
 鋳造で疲れた体をいやしているのでしょう……この、酒場の繁盛している様子も、この街ならではだと思いました。
 
 この酒場、飲ませてくれるのはビールがほとんどで、食べるものはソーセージかジャガイモくらいですが、それで十分満足が出来るのが不思議です。
 長く逗留する港に、こういうちょっと良い店があるというのは、大事かもしれませんね。

 しばらくは、このハンブルグで鋳造の日々が続きます。
 鋳造しては、
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 ちょっと街から離れて、また戻ってくる……そういう日々が続くのです。

 ………やっぱり、生産技術の訓練は、大変ですね………。 
 
…ともかく、一日も早く、立派な商人になれるように頑張っています。
 辛いこともありますが、私は元気です。
 心配しないでください。

 かしこ。
                    
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by Nijyuurou | 2008-03-11 23:13

『うつくしいもの』

 前略、御母様。
 そちらはお変わりないでしょうか。

 私は、いつも通り、元気にしています。
 
 この間は久々にナポリに帰って、御母様の顔を見ることが出来て、嬉しかったです。

 ところが、その後、ちょっと、おかしな事がありました。

 品物を売る場所を探し回るうち、アテネまで行くことになったのですが、そこの商人ギルドのおじさんから、おかしな依頼を受けたのです。
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 大理石像が、たった1つだけ。
 
 この程度の量であれば、普通に交易所で買った方が、ずいぶん安く買えるでしょうに。
 しかも、アテネの商人ギルドのおじさんは、この依頼の話をする時は妙に声を潜め、何度も何度も、注意しろ、と繰り返していました。
 ………何を注意しろ、と言うのでしょう。
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 ともかく品物を仕入れ、一路、ベイルートへと向かいました。


 あのあたりの港は、住民のほとんどがイスラム教徒です。
 
 当然、風習や習慣も違います。

 時折、ヨーロッパの服のままに入港した航海者が、住民から白い目で見られることがある、と言う話を聞いていましたので、私はいつものようにあのあたりの、髪の隠れる女性服に着替えて街に入りました。
 
 商人は人相手の仕事ですから、いくら同盟港でも、ヨーロッパの服装でずかずかとはいるのは、ちょっと失礼な気持ちがしますから。 
 それに、御母様がもともとペルシアの人ですから、娘の私だって、こっちの服はよく似合う……はずですし。
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 ほら、違和感はないはずです。
 
 ……ところが、街役人のところに行ってみると、
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 ちょっと失礼な感じの人でした。

 お役人なんて、みんなこんな感じかな、とも思ったのですけれど、今思うと、やっぱり態度はちょっとおかしかったと思います。

 単なる交易所の大理石像を本場の品、と言うのもおかしいですし、私を追い払うように下がれ、と言うのも、どちらかというと人目を気にして、と言う感じでした。

  
 ……後で商人ギルドのおじさんに聞いてみたところ、イスラムの戒律では、彫像の類を作ることも持つことも禁じられている、と言った話でした。
 それじゃ、密輸じゃないですか、とおじさんにいうと、いや、何、ともごもごと口ごもり、ともかく、商人ギルドの仕事だから、密輸じゃないよ、とごまかされてしまいましたが、ちょっと悪いことをしたようで、気持ちのいい話では、ありません。

 あのベイルートのお役人さんのおかしな態度も、そのあたりが関係していたのでしょう。

 ただ、宗教で禁じられていても、大理石の像が欲しい、と言う人がいるというのは、人間の欲望はどこに行っても変わりがない、と言うことでしょうか、それとも、美しいものを美しいと思う気持ちに民族は関係ない、と言うことでしょうか?

 御母様は、どう思われますか。
 
…ともかく、一日も早く、立派な商人になれるように頑張っています。
 辛いこともありますが、私は元気です。
 心配しないでください。

 かしこ。
                    
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by Nijyuurou | 2008-03-09 19:33

『北の海から』

 前略、御母様。
 そちらはお変わりないでしょうか。

私は、いつも通り、元気にしています。

 実は、ロンドンの商人ギルドで、仕事を頼まれました。 
 亜麻を仕入れて、コペンハーゲンの道具屋まで届ける、と言う仕事で、私は二つ返事で引き受けました。
 
 北欧まで行くついでに、新しいエプロンドレスを買おうという、そんな計画があったのも、1つの理由ではあるのですけれど・・・。

 
 さて、コペンハーゲンに近づいていくと、行き交う船の数が増えていくことに気が付きます。
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 地中海の華やかな世界の陰に隠れがちですが、この北のバルトの海は、中世、絢爛たる貿易の中心地であったのです。
 
 ハンザ同盟。
 
 かつて、北ヨーロッパの経済圏を支配したこの都市同盟は、今でこそその輝きを失いつつありますが、かつては大国と戦う力すら持っていたといいます。
 今でも、その名残は十分に残っていて、私のような地中海の交易商がバルト海に入っていくと、何となく居心地が悪く、のけ者扱いされる感じがすることは、確かです。 

 もっとも、コペンハーゲンの道具屋の店主さんは、亜麻を配達した私にひどく感謝してくれて、このあたりの人に対する気後れのようなものを吹き飛ばしてくれました。
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 店主さんの話によると、このあたりの人は大きな人が多いそうで、そういわれて町の人を見てみると、やはり大柄な人が多いようにも思います。
 昔、バイキングと言われた海賊は、元々このあたりから来ていた、と言う話を思い出し、なるほどなあ、と思わず勝手に納得してしまいました。

 もっとも、そんな怖そうな人はいませんでしたけれど。

 フィヨルド、と言うこのあたり独特の小さな湾の集まりを抜けて、
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 北欧の港を回るうち、このあたりの特産品をかなりの数積み込むことが出来ました。
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 一端、地中海に戻って、この品物を売ろうかな、と思っています。

 また、近くに行ったら、顔を見せますね。

 
ともかく、一日も早く、立派な商人になれるように頑張っています。
 辛いこともありますが、私は元気です。
 心配しないでください。

 かしこ。
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by Nijyuurou | 2008-03-07 23:28

『北の海から』

 前略、御母様。
 そちらはお変わりないでしょうか。

私は、いつも通り、元気にしています。

 実は、ロンドンの商人ギルドで、仕事を頼まれました。 
 亜麻を仕入れて、コペンハーゲンの道具屋まで届ける、と言う仕事で、私は二つ返事で引き受けました。
 
 北欧まで行くついでに、新しいエプロンドレスを買おうという、そんな計画があったのも、1つの理由ではあるのですけれど・・・。

 
 さて、コペンハーゲンに近づいていくと、行き交う船の数が増えていくことに気が付きます。
c0124516_232825.jpg

 地中海の華やかな世界の陰に隠れがちですが、この北のバルトの海は、中世、絢爛たる貿易の中心地であったのです。
 
 ハンザ同盟。
 
 かつて、北ヨーロッパの経済圏を支配したこの都市同盟は、今でこそその輝きを失いつつありますが、かつては大国と戦う力すら持っていたといいます。
 今でも、その名残は十分に残っていて、私のような地中海の交易商がバルト海に入っていくと、何となく居心地が悪く、のけ者扱いされる感じがすることは、確かです。 

 もっとも、コペンハーゲンの道具屋の店主さんは、亜麻を配達した私にひどく感謝してくれて、このあたりの人に対する気後れのようなものを吹き飛ばしてくれました。
c0124516_2327737.jpg

 店主さんの話によると、このあたりの人は大きな人が多いそうで、そういわれて町の人を見てみると、やはり大柄な人が多いようにも思います。
 昔、バイキングと言われた海賊は、元々このあたりから来ていた、と言う話を思い出し、なるほどなあ、と思わず勝手に納得してしまいました。

 もっとも、そんな怖そうな人はいませんでしたけれど。

 フィヨルド、と言うこのあたり独特の小さな湾の集まりを抜けて、
c0124516_2327232.jpg

 北欧の港を回るうち、このあたりの特産品をかなりの数積み込むことが出来ました。
c0124516_23274028.jpg

 一端、地中海に戻って、この品物を売ろうかな、と思っています。

 また、近くに行ったら、顔を見せますね。

 
ともかく、一日も早く、立派な商人になれるように頑張っています。
 辛いこともありますが、私は元気です。
 心配しないでください。

 かしこ。
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by Nijyuurou | 2008-03-07 23:28

『リスボン寸描』

 前略、御母様。
 そちらはお変わりないでしょうか。

 ポルトガルは、なんてずるいんでしょう。
 
 あの国の街はどこも皆季候が良く、過ごしやすい、本当に良いところばかりです。
 同じイベリア半島であっても、イスパニアの土地が光と影がくっきりと分かれた、少々人を不安にさせるような鮮やかさを持った土地なのに、ポルトガルはあくまで穏やかで、そこにいるだけでなんだか穏やかな気持ちになる土地なのです。

 その中でも、私が今いるリスボンという街は、本当に特別なところです。

 なにしろ、ここは、世界で一番栄えている港なのですから。

 とくに魅力的な商品がある訳でもないこの港がこれほど栄えているのは、やはりその位置のためでしょう。
 地中海と大西洋の境に位置し、インド航路、新大陸航路のいずれの航路も、この街を避けては通れません。
 また、北海と地中海の通り道でもあり、まさに世界の航路の中心点に位置していると言えるでしょう。
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 本当に大きな街で、ちょっとお上りさんの気持ちになるのは、仕方ないですね。
 もちろん、人だって一杯です。
 ナポリではちょっと考えられません。

 銀行の周りはちょっとした市場のようになっていて、商品を売り買いする人、仲間を求める人、依頼を斡旋する人等々、様々な人がひしめいています。
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 彼等の国籍も様々で、中にはアラビアや、時にはアフリカから来たのではないかと思うような人も見受けられます。

 港の風景も、それはにぎやかなものです。

 インドに向かう大型のクリッパーもいれば、まだ航海を始めたばかりの商人の乗るバルシャ船もいます。
 その向こうには、南米の探査に向かうというジーベック、そして、沖合には演習のために集まってきた戦列艦。

 種々、雑多な船が集まり、そしてそれぞれの目的地に向かっていくのです。

 穏やかさと喧噪、融和と競合の入り交じった、この街の姿は、まさに私達の時代そのものを映す鏡のようにも思えます。
 

 そして、夕暮れが迫ると、石畳の路地に優しく、憂いを帯びた歌声が流れ始めます。

 ファド、と言う、このあたりの民謡だそうです。
 私にとって、一番の歌はやはりカンツォーネですが、このファド、と言う歌の響きも、私のお気に入りになりました。
  
 …ポルトガルの人達は、この歌のように穏やかで、妙に達観したようなところのある人達の様な気がします。
  
 世界一の街に住みながら、その栄華に浮かれていない………ひょっとすると、いつか、この街がこの賑わいを失ってしまうだろうと、そんな夢のようなことを、確信している様な、そんな感じがするのです。


 リスボンの街がその賑わいに反して、穏やかで、何となくはかない感じがするのは、そんな人達の街だからなのかも、しれません。


ともかく、一日も早く、立派な商人になれるように頑張っています。
 辛いこともありますが、私は元気です。
 心配しないでください。

 かしこ。
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by Nijyuurou | 2008-03-03 23:27