大航海時代online Boreasサーバー  マルコの航海日誌


by Nijyuurou
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『指輪』

リスボン。

曇天、微風。


 幼なじみがどういう人生を送ったのか…それが知りたいのです、と、中年に入りかけたその商人は溜息混じりに言った。

 …幼なじみというのは没落仕掛けた名門、アルマ伯の令嬢。
 その商人は、父親がアルマ伯の所に出入りしていた関係で、アルマ伯の娘とは幼い時からの付き合いだった。
 だが、今からもう10年も前に彼女はフランスへと嫁いでいった。
 いわゆる、政略結婚であったという…。
 だが、つい先日、その幼なじみが死んだ、と言う噂が商人の耳へと入ってきた。

 それが、今回の私の「飯の種」と言うやつだ。

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 まだ独り身だと言うその商人に、もしかして彼女のことをずっと思っていらっしゃったのですか、と、ロクサーヌが神妙な面持ちで言った。

 商人は、いいえ、まさか、と首を振った。
 それなら、どうしていまになって、と、ロクサーヌが続ける。
 けじめのようなものです、と歯切れ悪く、商人は答えた。
 そして、少し寂しそうに、元より身分違いの話ですからね、と笑った。
 若い頃は美形で通っただろう、その男は、それ故に逆に疲れ果てて見える。
 私は小さく頷くと、前金を掴んで、立ち上がった。

 たとえ、どんな話であっても、私にとっては、大事な仕事である。

 恋物語であれ、宝物探しであれ、金になる仕事なら何でもするのが、私のやり方だ。

 と…戸口に向かう私とロクサーヌの背中に、商人が、一つお願いがあります、と声を掛けてきた。

 振り返った私達に商人は、分かれ際に彼女に贈った指輪…その指輪がどこにあるのか…それを確かめて欲しいのです、と、そう言った。

 私は頷いた。

以後、クエスト内容を含む。注意。
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by Nijyuurou | 2009-05-28 00:15