大航海時代online Boreasサーバー  マルコの航海日誌


by Nijyuurou
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『訪問者はすぐそばに』

 カイロ。
  
 晴天微風。
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 港にはいるやいなや、スコール君は勢いよく駆け出した。
 実は俺、イスラム圏は初めてなんですよ、と意外と達者なアラビア語でいいながら、あちらの露天、こちらの露天をのぞき、ものめずらしそうに街行く人を見ている。
 私は変装用のタバールを直しながら、あまり目立つなよ、と彼をたしなめた。
 ところが、スコール君の耳にはまったく入っていないようで、彼は、あれが休憩所ってやつですね、といいながら走っていく。
 私はため息を吐き、それを見たロクサーヌが、今日は船長の方が錨の役ですね、と可笑しそうに言った。

私は顔をゆがめ、スコール君の後を追う。
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by Nijyuurou | 2009-11-29 19:51 | 『愛は砂の彼方に』

『始まりは花の姿に』

 私の名は、マルコ。

 ジェノヴァの密輸商。


 そう、密輸商、なのである。

 
 ・・・密輸商というのは何でもありの商売だが、中にはいくつか取り扱っていないものもある。

 私が取り扱っていないものも多々あって、たとえば奴隷などは私は絶対に取り扱わない。

 アウトローは自由が売りなのだ。
 その私が自由を売買するというのは、いかがなものか、と思うのである。

 法律で決められたのではない、私のルールに抵触する『禁制品』というやつだ。
 
 だが、こういう『禁制品』というのにぶち当たることは、なかなか無い。

 通常、冒険者ギルドからの依頼で手に入る報酬や、ちょっとした盗発掘で手に入る品、それに、海賊などから巻き上げる品々で、そういうちょっと気に入らない品、というのはあまり無いのだ。

 逆に、ちょっと金になりそうだという大きいヤマに限って、『禁制品』にぶち当たり、労多くして、益少なし、ということになることが多い。

 では、そういう話を避けて通ればいいではないか、というかもしれないが、これがなかなか難しい。

 そういう話に限って、入り口は小さな話だったりするからだ。

 ・・・・・この話も発端は小さな話だった。
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by Nijyuurou | 2009-11-24 01:13 | 『愛は砂の彼方に』

『調べに魅せられて』

 ナポリ、晴天、微風。

 私は嫌な顔をした。

 嫌な顔をして、何処の馬鹿がこんな依頼を持ってきたんだ、と毒づいた。
 冒険者ギルドの斡旋人は、鼻で笑うと、まさか本当に伝説を信じてるわけじゃないだろうな、と呆れたようにいった。
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 あのナ、と私は言い返す。
 セイレーンというのは、本当にいるものだ、と私は思っている。
 ただの伝説、という向きもいるだろうが、船乗りならば必ず、海上に流れるあの美しくも奇妙な調べを聴いたことはあるだろう。
 大体、私はそういった『オカルト』の絡む依頼で何度も痛い目にあっているのだ。

 ・・・そこまで言うと、斡旋人は首を振って、そこまで言うなら、まあ別のやつに頼むとしようか、といった。
 
 そして、こう付け加えた。
 
 しかしマルコ、お前金無いんだろう。
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 私は憤慨し、馬鹿にするな、と怒りの声を上げた・・。
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by Nijyuurou | 2009-11-11 00:19 | 依頼記録

『再びの帰還』

 しばらく東欧に旅をしていた。
 
 オランダ人の学者とともにトランシルヴァニアである伝承の調査をしていたのである。

 あの忌まわしい出来事については、いずれ書き記す日が来るかもしれないが、今は詳しく述べない。

 ともかく、2ヶ月ほど海から離れて生活する羽目になったが、ようやく戻ってくることができた。

・・・最も、不精な私が記録をつけるのはそれ以上前の話になる、が。


 ああ・・・・反省はしている。

  
 復帰直後、いつものジェノヴァの交易所に顔を出し、いつものように交易所の親父のそばに座って品物をさばいていた。

 親父からは、また面倒なのが戻ってきたとか、ニンニクくさいとか、温かい言葉をいただいたが、当然私が屈するわけも無く、また、いつもの無免許交易所というわけである。

 すると、歳の頃なら14~5歳の少女がやってきて、
 
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並べた商品をひとしきり見ると、真珠をすべて買い取ると言って、さらに

タニア・ティータ>問題は出所・・・でしたっけ?w
 
 そういって、いたずらっぽく笑った。
 ここしばらく密輸も休業していた私は、開店早々相手からきめ台詞を言われて少々狼狽し、

マルコ>・・・・お客さん、困りますよ。その辺突っ込んじゃ・・・

 と頭を掻くと、少女は
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さらっと言った。

 私は呻いた。

 最近記録の更新をまったくしていないのは、歴然である。

 私は思わずヘドモドとわけのわからないことを言い、彼女は
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 と笑顔で言って去っていた。

 隣で見ていたロクサーヌが、だからコツコツ仕事をしたほうがいい、といったんです、とため息をついた。

 言われなくても、そんなことはわかっている。
 
 人類がエデンの園を終われてこの方、わかっちゃいるけどやめられない、というのは人が生まれ持った業に違いない、と思う。

 とはいえ、呼んでくれている人がいるのは励みになることだ。

 少しずつとはいえ、私の航海が続く限り、記録は残していくつもりだ。
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by Nijyuurou | 2009-11-01 19:06