『ある日の密輸商』
2007年 08月 10日
8月8日、カリカット。
自らを定義する言葉というのは誰でも持っているものだ。
曰く、私は冒険者…。
曰く、俺は軍人…。
私にとって、私を定義する言葉は『密輸商』である。
私の名はマルコ、ジェノヴァの密輸商人…というやつである。
学者をしたり、冒険をしたりしているが、根っこの部分は密輸商なのだ。
たとえゴア北で発掘中であっても、それを忘れたことはない…むしろ、掘り出すものが多い分、普段よりよけいに商売をしている気はする。
カリカットでの定位置はここ。
交易所徒弟のところにやってくる商人達に、発掘した銀細工等をギルドの価格よりいくらか安く売り捌くのが、私のやり方だ。
無論、徒弟にはいくらか掴ませてある…。
徒弟がこちらを向いて、俺の商売を見咎めることはないという寸法だ。
また、ある時は…
流しの彫刻家として、石像を売りさばいたりもしている。
無論、私は彫刻など出来ない。
カリカット北の湿地で掘り出したものだ。
時折、目ざとい客がいて、
等と突っ込んでくることもある……さすがに、インドを本拠地としているだけあって、彼女はよく見ている。
が。
最後にはご購入いただいた。
毎度あり、である。
無論、品物自体はしっかりしている。
値段も格安だ。
その辺だけきっちりしとけば、後々問題になることは少ない。
出所は胡乱かもしれないが、
そう、「ほりました。」だ。
密輸商でも、一応商人である。
あくまでも偽りのない商売を。
その辺は、方便というやつだ。
…思えば、こんな生活をするようになったのは、商人ギルド長の横面をはり倒したのが原因なのだが…。
住めば都というやつで、今はこの生活がそれなりに気に入っている。
何より、自由でいい。
私が自由にならないのは、交易所で取引が出来ないと言うことだけだ。
<ルール37『自由を商品にしないこと』>
追伸。
ようやく開錠の修行が一段落ついた。
いったんヨーロッパへ………それから、今後の計画を練ろうと思う。
だが、まずは、カリブでバカンスだ。
自らを定義する言葉というのは誰でも持っているものだ。
曰く、私は冒険者…。
曰く、俺は軍人…。
私にとって、私を定義する言葉は『密輸商』である。
私の名はマルコ、ジェノヴァの密輸商人…というやつである。
学者をしたり、冒険をしたりしているが、根っこの部分は密輸商なのだ。
たとえゴア北で発掘中であっても、それを忘れたことはない…むしろ、掘り出すものが多い分、普段よりよけいに商売をしている気はする。
カリカットでの定位置はここ。
交易所徒弟のところにやってくる商人達に、発掘した銀細工等をギルドの価格よりいくらか安く売り捌くのが、私のやり方だ。
無論、徒弟にはいくらか掴ませてある…。
徒弟がこちらを向いて、俺の商売を見咎めることはないという寸法だ。
また、ある時は…
流しの彫刻家として、石像を売りさばいたりもしている。
無論、私は彫刻など出来ない。
カリカット北の湿地で掘り出したものだ。
時折、目ざとい客がいて、
等と突っ込んでくることもある……さすがに、インドを本拠地としているだけあって、彼女はよく見ている。
が。
最後にはご購入いただいた。
毎度あり、である。
無論、品物自体はしっかりしている。
値段も格安だ。
その辺だけきっちりしとけば、後々問題になることは少ない。
出所は胡乱かもしれないが、
そう、「ほりました。」だ。
密輸商でも、一応商人である。
あくまでも偽りのない商売を。
その辺は、方便というやつだ。
…思えば、こんな生活をするようになったのは、商人ギルド長の横面をはり倒したのが原因なのだが…。
住めば都というやつで、今はこの生活がそれなりに気に入っている。
何より、自由でいい。
私が自由にならないのは、交易所で取引が出来ないと言うことだけだ。
<ルール37『自由を商品にしないこと』>
追伸。
ようやく開錠の修行が一段落ついた。
いったんヨーロッパへ………それから、今後の計画を練ろうと思う。
だが、まずは、カリブでバカンスだ。
by Nijyuurou
| 2007-08-10 22:15